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【ニュース】意外とすごい、 二枚貝「イガイ」の生き方
2011.08.24 14:37 by 管理人
世界中にある海嶺近くには、海底から地殻内部にしみ込んだ海水がマグマによって熱せられて再び海中に吹き出す熱水噴出域やメタン噴出域があります。
現在の地球に暮らす私たちにとっては、温度も圧力も高く、有害物質が充満するような場所ですが、さまざまな生物がいろいろなかたちで工夫しながら棲んでいるのです。
カニや貝などの無脊椎動物は化学合成細菌などを体内に棲まわせて、硫化水素などの有害物質をエネルギーに変えてもらい、体内で生成した養分を細菌に渡す「共生」生活をしています。これまで知られている有害物質は、硫化水素とメタンの2種類だけでした。
しかし、今回新たに「水素」をエネルギーに変える共生関係をもつ生き物が発見されたのです。
それが、二枚貝「イガイ」。
熱水噴出域では、噴出する水の成分が周辺の地殻組成に影響されることがあり、塩基性の岩が多い大西洋中央海嶺は岩石に含まれる成分や量が変化し水素が大量に発生します。この周辺で発見されたイガイを調べてみると、水素を体内の微生物に渡してエネルギーに変えていたのです。体内には、水素を酸化させるために重要な遺伝子も見つかりました。
そんなイガイは、意外にも天然真珠をつくる貝として知られています。また、岩に付着する生き物で、いかなる人工接着剤よりも強力な表面付着力を持ちます。最近は、このイガイが分泌する接着物質にふくまれるニ種類のタンパク質が同時に働くと、強い粘着力を持つことも判明しました。
原始的な地球における環境を再現しているとも言える熱水噴出域。そこに棲む生物は、研究者だけではなく、私たちにとっても驚きと感動を与えてくれる存在なのです。
参考文献:学術雑誌『nature』、『nature chemical biology』
サイエンスブリッジニュースとして配信されているPDFはこちら→070_110823SBN.pdf
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